フリーランス美容師と正社員の違い

2022.04.12

美容師としての働き方は、大きく2通りあります。美容室に就職し社員として勤務する働き方と、フリーランスの美容師として働く働き方です。美容師として、どんな働き方が自分に1番合っているかを知るためにも、正社員との違いやフリーランスになるまでの流れをご紹介していきます。

 

フリーランス美容師とは

そもそもフリーランス美容師とは、美容室に就職せず、個人事業主として仕事に応じて自由に働いている美容師を意味します。

 

正社員の美容師とフリーランス美容師の違いって?

正社員の美容師とフリーランス美容師の大きな違いについてご紹介します。

 

雇用形態が違う

まず、正社員の美容師とフリーランス美容師の大きな違いとしては、雇用形態です。美容室に就職している美容師は、正社員、もしくは、契約社員として雇用されています。フリーランス美容師は、個人事業主として勤務することになります。フリーランス美容師は、企業に雇用されていないので、固定給がなく働いた分の給与を得られ、労働基準法などの労働法規は適用されません。

 

フリーランス美容師の働き方は3つある!

フリーランス美容師としての働き方は3つあります。

業務委託

雇用されるのではなく、特定の業務を行うことで報酬が支払われる働き方のことを業務委託といいます。美容師に当てはめると、顧客をカットする場所・備品は美容室が用意し、カットなどの施術は委託されている美容師が行う、という働き方です。報酬は売上(顧客が払った金額)の数%というように、美容室ごとに取り決めをされていることが一般的です。

面貸し

面貸しとは美容室の一部(鏡や席など)を間借りして、施術する働き方です。面貸しの場合は、「歩合制」と「時間制」の2種類の契約形態があり、歩合制の場合は、売上に対して数%、時間制の場合は利用時間に対しての利用料を支払うものです。自身で開業する場合は、店舗・施術道具・備品などを揃える必要がありますが、面貸しを利用することで初期費用は少なく始めることができます。

シェアサロン

シェアサロンとは、店舗を持たないフリーランス美容師のために、美容室の設備を貸し出す施設のことです。面貸しとはことなり、美容室の一部を間借りするのではなく、施設内の全席がシェア専用の席となっています。シェアサロンの利用料金は、「月額固定利用料」「固定+歩合料」「時間料」のいずれかを採用している施設が多くなっています。

フリーランス美容師のメリット

フリーランス美容師のメリットを2つお伝えします。

 

働いた分だけ収入が上がる

固定給はありませんが、働いたら働いた分だけ給与となり、収入が上がりやすい傾向にあります。業務委託サロンで40%〜60%前後、シェアサロン(面貸し)で80%前後の歩合制となるので、正社員より収入が増えた方も多いようです。

休み・勤務時間・料金プランなどなんでも自由に決められる

フリーランスとして働く醍醐味は、休み・勤務時間・料金プランなどなんでも自由に自分で決められることです。長期休暇の取得も可能ですし、土日祝をお休みにすることも、勤務時間をお昼からにすることもできます。

 

フリーランス美容師のデメリット

メリットとは反対に、フリーランス美容師のデメリットも2つお伝えします。

経費がかかる

シェアサロンや面貸しでフリーランス美容師として働く場合、薬剤については自己負担になることが多いです。

また、フリーランスとなれば経費などを管理し、年に1回確定申告をする必要も出てきます。

自分で集客しなければならない

業務委託でフリーランス美容師として働くのであれば、美容室側が集客も行うため、自分で集客する必要はありません。

シェアサロン・面貸しでフリーランス美容師として働く場合は、集客も自分で行う必要があります。

 

正社員の美容師のメリット

フリーランス美容師とは反対にあたる、正社員の美容師のメリットを2つお伝えします。

 

収入が安定している

美容室に社員として雇用されると、固定給で給与が支払われるため、収入は安定します。集客も自身で行う必要がなく、対応した顧客数によって収入が変化することもないので、よくも悪くも安定した収入を得ることができます。

福利厚生の幅が広い

企業に雇用されているため、法定福利である健康保険・厚生年金・労働保険・介護保険は適用となり、交通費なども支給してくれる美容室もあります。

 

正社員の美容師のデメリット

正社員の美容師のデメリットも合わせて2つお伝えします。

時間の融通がききにくい

企業に雇用されている正社員の美容師は、雇用主である企業が指定する時間・場所で勤務する必要があります。そのため、土日祝に出勤が必要だったり、長期休暇が取りにくかったりすることもあるでしょう。

合わない人とも働き続けなければいけない

美容室に雇用されている以上、同僚達と嫌でも週の大半は顔を合わせることになります。フリーランス美容師であれば、固定された時間で働くこともないので、苦手な人がいる時間は避けて勤務することも可能ですが、正社員の美容師ではそうもいきません。

 

フリーランス美容師になるまでに必要な4ステップ!

フリーランス美容師になるまでに必要な4ステップをご紹介します。

 

フリーランスとして、どんな働き方がいいのかを決める

まず初めに、フリーランスとしてどんな働き方がいいのかを決めます。業務委託のフリーランス美容師は、どちらかというと美容室に雇用されている正社員の美容師に近い働き方となります。

逆に、面貸し・シェアサロンのフリーランス美容師は、集客から全て自分で行う必要があります。どの程度の自由さで働きたいのか、どこまで自身で行えそうかを考えながら、働き方を決めて行きましょう。

個人事業主開業届などの提出

働き方が決まったら、個人事業主として開業届を提出しましょう。個人での事業を開始した際には、開業届を出す義務がありますので、フリーランス美容師として事業を始める場合は、提出しましょう。

薬剤や備品などの準備

自分で薬剤や備品を準備する必要がある場合は、何をどのくらい使用するのかを考え、フリーランス美容師としての勤務が始まる前までには、必要なものが揃っている状態にしておきましょう。

会計アプリ、予約管理システムなどの準備

お会計が異なっていたり、予約を2重で受けてしまったりしては大変です。今では無料で利用できるアプリも増えてきているので、会計アプリや予約管理システムなど、トラブル防止のためにも、使えるように準備しておくと良いでしょう。

 

注意!フリーランス美容師になる時に気をつけること3つ

時間も場所も自由に働くことができるフリーランス美容師。フリーランス美容師になる時に気をつけておきたい3つのポイントをお伝えします。

 

確定申告は忘れずに行おう!

フリーランス美容師として開業したら、切っても切り離せないのが、確定申告です。

フリーランス美容師は個人事業主の扱いとなるので、毎年必ず忘れないように申告手続きを行いましょう。

集客方法をあらかじめシュミレーションしておく

面貸し・シェアサロンでフリーランス美容師として働くとなると、集客は自身で行う必要があります。

あらかじめ、どんな方法で何人くらい集客できそうかシュミレーションを行っておくと、フリーランス美容師になってから、「思ったよりお客様が来なかった!収入がない!」という状態は回避しやすくなるでしょう。

資金繰りを事前に考えておく

働く場所や時間は自由なフリーランス美容師ですが、働かないと収入が減ってしまうこともあります。

あらかじめ、資金繰りとして、月々の収入と支出を計算しておくと、体調不良で働けない日があっても安心できるでしょう。

 

よくある疑問を3つご紹介!

フリーランス美容師になるときによくある疑問を3つご紹介します。

 

アシスタントでもフリーランス美容師になることはできる?

キャリアアップのために、アシスタントからいきなりフリーランス美容師になる方はいらっしゃいます。施術全般を全部1人でこなせたり、営業・集客力やお金・スケジュール管理をする自己管理能力があると、アシスタントからでもフリーランス美容師としても活動しやすくなります。

 

フリーランス美容師に向いている人の特徴は?

フリーランス美容師に向いている人の傾向としては、

・お金、スケジュールを管理できる自己管理能力がある

・一定数の顧客を引っ張って来れる、集客力がある

・自分で考え、行動ができる

・SNSなどで発信することが苦痛ではない

という人の方が、フリーランス美容師に向いていると言えます。

 

フリーランス美容師はどうやってスキルアップしていけば良い?

フリーランス美容師の場合は、先輩が教えてくれたり、美容室で行われる講習会がないため、能動的にスキルアップできる環境に参加していく必要があります。最新の商材を積極的に取り入れたり、メーカーさんが開いている講習会に参加したりしながら、常にスキルアップや最新情報に目を向けるようにしましょう。

 

まとめ

フリーランス美容師のメリット・デメリットと正社員の美容師との比較をご紹介しました。ぜひ、自分に合った働き方を見つけ出して、美容師人生を豊かにしてくださいね!

 

監修者:珠実

日本最大級のシェアサロン GO TODAY SHAiRE SALON 取締役であり、現役美容師でもある。サロンワークのほかにもセミナー講師、人材育成など幅広く活動。

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この記事を書いた人

GO TODAY シェアサロン

それは「自分」「仲間」そして「お客様」と、共に育み成長していけるサロンです。完成された姿で始まるのではなく、シェアサロンに関わるすべて人たちで共に創り上げる『成長型サロン』。新たな価値を創造する「喜び」「楽しさ」「ワクワク感」を共感していける、そんなサロンであり続けたいと思います。

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